作品制作で活躍している道具達 【ハンマー編】

今回は鐡彩のアクセサリーやアイアン製品制作に使われているハンマーの一部をご紹介いたします。
アクセサリー作りというと、細かい工具を使ってひたすら静かに作業しているイメージを持つ方も多いかもしれません。
ですが実際の制作では、ハンマーで金属を叩く作業がとても重要になります。金属は叩くことで形が変わり、少しずつ思い描いた形に近づいていきます。

例えば、丸い棒状の金属を叩けば少しずつ伸びて細くなったり、板状の部分を叩けば平らに整えることができます。
また、ハンマーの面の形によっては、金属の表面に独特の模様や質感をつけることもできます。
アクセサリーの表情や雰囲気は、この「叩く」という作業によって生まれる部分がとても大きいです。
そのため、アクセサリー制作では用途に応じていくつかのハンマーを使い分けています。
重さや形が少し違うだけでも、叩いたときの金属の変形の仕方や仕上がりの質感が変わります。
丸みのある面を持つハンマーは金属を伸ばしたり、槌目模様をつけたりする作業に使い、平らな面のハンマーは表面を均一に整えるときに使います。
また、先端が細く尖っているハンマーは細かな部分の調整や模様をつけるときに活躍します。
写真にあるのは、普段アクセサリー制作で使っている実物です。
中古のものを購入し、使用したい形に加工したりすることもあります。
形や大きさ、重さがそれぞれ少しずつ違い、作業内容によって使い分けています。
中には長く使い続けているものもあり、叩いてきた跡がそのまま道具の表情になっています。
ブランドコンセプトにもあるように、道具も共に育っていきます。
見た目はとてもシンプルな道具ですが、アクセサリーの形や質感を決める大切な存在です。
金属は、叩けば叩くほど少しずつ性質が変わり、思い通りに形を作るには感覚や経験も必要になります。
どのくらいの強さで叩くのか、どの角度で当てるのか、どのハンマーを使うのか。
そうした小さな判断の積み重ねが、最終的な仕上がりを大きく左右します。
ひとつひとつ叩きながら、金属に少しずつ形と表情を与えていく。
シンプルな作業ですが、その繰り返しの中からアクセサリーは生まれていきます。
普段は完成したアクセサリーだけを見ることが多いと思いますが、その裏側ではこのような道具と作業があり、少しずつ形が作られています。
これから作品を見るときに、そんな制作の風景を少し思い浮かべてもらえたら嬉しいです。